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漢印とはどんなもの?漢印の魅力と歴史とは?
漢印とは中国の漢の時代に作られたはんこです。材質は金や銀、銅、玉などの貴金属で作られているため、多くの漢印が現代まで残っています。漢印は鈕(ちゅう)と呼ばれるつまみ部分に、動物の形などのさまざまな装飾が施されたものもあります。印面には官職や人名が刻まれていて、印篆(いんてん)と呼ばれる印鑑独特の四角い文字で書かれています。
漢印には、後漢の光武帝が北九州の奴の国王に贈った「漢委奴国王」のように金でできたものは、現代でも状態良くきれいな印面が残っています。ですが漢印のほとんどは銅でできており、長い年月の間に腐食や損傷でかなり痛んでしまった状態で現存しています。ところが、清の時代あたりから印の自然風化や損傷の痕を美しいと評価する風潮が出てきて、現代のはんこにはマネのできない漢印の価値というものが見直されている傾向です。
また、漢印の美しさは風化の美しさ以外にも印面の文字の美しさがあります。正方形の印面の中に整然と並んでいる印篆文字にもさまざまなタイプがあり、文字のバランスや面白さなど注目すべき点がたくさんあるのが漢印の魅力と言われています。