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自分のものであることをアピールするための「落款印」とは

落款印(らっかんいん)とは、落成款識印(らくせいかんしいん)の略で、実印や認め印などと異なり書道作品や日本画に押印するはんこです。落成款識とは書や絵画(落成)に署名を入れる(款識)という意味で、自分の作品であることをアピールするための印鑑です。落款印には雅号を記す朱文印、姓名を記す白文印、座右の銘などを記す関防印・引首印があります。正式な場面では通常これらを3つとも押しますが、作品に応じて1種類のみ、または2種類を押印することがあります。公用登録印のように制約を受けることなく、デザイン性などの個性を比較的自由に追及することができます。こうした落款印は贋作を防ぐためにも用いられます。
かつては絵画の価値を落とさないようなるべく署名や印影が目立たないことが美徳と考えられていましたが、鎌倉時代以降に署名等が一般化しました。主に石印材で作成されており、石からこだわることで自分だけの印鑑を持つことができるようになるでしょう。

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